
1月13日、ニューヨーク育英インターナショナルスクール小学部にて、書き初め大会が行われた。校内には墨の香りが静かに広がり、いつもとは異なる凛とした空気が流れていた。子どもたちは、それぞれの学年に応じた課題に集中して取り組んだ。
書き始める前には、書き初めが日本では新しい一年の始まりに心を整える行為として大切にされてきたことが紹介された。「上手に書くことよりも、一画一画に集中する時間を味わってほしい」と、指導にあたった神谷房子講師は子どもたちを導いた。
ニューヨーク育英インターナショナルスクールでは、アートや音楽の授業を、プロとして活躍する講師が担当している。書写のクラスも年間を通して、書道家の神谷房子講師に指導していただいている。まだ、毛筆を習っていない1・2年生は、硬筆と毛筆の違いを教えてもらいながらよく手本を見て、「たけ」、「お正月」と書いた。2年生からは、「3年生になったら、私たちも毛筆を本格的に習うんだ」と、期待を込めた声も聞かれた。

3年生以上は、毎週の書写の授業で学んできた「とめ・はね・はらい」を意識しながら、筆の向きや勢いに気をつけて書き進めていた。自分の思いを込めて書こうとする姿勢が随所に見られ、一人ひとりが自信をもって、楽しそうに取り組む様子が印象的であった。書道の表現や精神性を、体感を通して学んでいるように感じられた。
6年生は、書写学習の集大成として条幅に挑戦した。自分の身長ほどもある紙に向かい、それぞれが選んだ「花鳥風月」「威風堂々」といった言葉を、思い思いに書にしたためた。言葉に合わせて筆の運びや余白を考えながら取り組む姿からは、これまで積み重ねてきた学びと成長が感じられ、作品一枚一枚にそれぞれの個性が表れていた。
書き終えた後には、「毎年、お母さんが家に飾ってくれる」「上手にできた」「なんだか心が落ち着いた」といった満足そうな声が聞かれた。現在、学園内の廊下一面に、全校生の書き初め作品が展示され、書き初め展を楽しむことができる。友達の作品を見ながら、「これ、かっこいいね」「先生みたいだね」と感想を伝え合う姿も見られた。

ニューヨーク育英インターナショナルスクールでは、書き初めを単なる年中行事として行うのではなく、「なぜ日本では新年に筆を取るのか」「書に何をどのように表現するのか」といった文化的背景や自己表現にも目を向け、心を育てる学びへとつなげている。ニューヨークという異なる文化に囲まれて生活する中で、日本文化を客観的に見つめ直し、その意味を理解しながら受け取る姿勢が育まれる1日となった。