ニューヨーク育英インターナショナルスクールでは、日本の伝統文化に親しむ体験学習として、幼児部・小学部それぞれでもちつき大会が行われた。アメリカで生まれ育った子ども、日本から来たばかりの子など、多様なバックグラウンドをもつ子どもたちが集う当校において、日本文化を五感で体験するこれらの取り組みは、「国際的視点から日本文化を理解する」学びの場となっている。
小学部では、1月7日、1年生から6年生までが参加し、生徒会が中心となってもちつき大会が行われた。当日は学年ごとに役割を分担し、協力しながら行事を進めていった。4年生から6年生は、つき上がったお餅を丸める役割を担い、3年生は使い終わった道具の片付けなどを担当した。低学年の児童は、大きな声で「よいしょ!」と掛け声をかけ、会場を盛り上げていた。
また、6年生は司会進行も務め、行事を支えた。杵が重く扱いが難しい場面では、上級生が下級生の杵をそばで支え、安全に体験できるよう手助けする姿も見られた。学年を越えて自然に助け合う様子からは、日本の学校らしい縦のつながりと、思いやりの心が感じられた。

教員による迫力ある高速餅つきが始まると、子どもたちは手を叩いて大喜びし、会場は一層の熱気に包まれた。つき上がったお餅は、あんこ、しょうゆ、きなこなど思い思いの味付けで味わい、日本の食文化を体験として楽しんでいた。「大きな声でつくとお餅がおいしくなるんだよー」と話す子どももおり、行事の意味を自分なりに受け止めながら参加している様子が伝わってきた。

翌8日には、幼児部のもちつき大会が行われた。集いの中では、獅子舞のデモンストレーションや、日本のお正月にまつわるお話の後、もちつきについての説明とデモンストレーションが行われ、実際に臼と杵を使ってもちをつく様子を間近で見学した。

園児たちの番になると、先生に支えてもらいながら一人ずつ杵を手に取り、もちつきに挑戦した。「よいしょ!」という掛け声とともに、順番を守り、仲間を応援する姿からは、初めての体験を通して「みんなで一緒に行う」楽しさを体で感じ取っている様子がうかがえた。昼食後には、各クラスでつきたてのお餅をきなこやあんこ、しょうゆなどの味付けで味わい、「自分でついたお餅、おいしい」「はじめておもちをついたよ」と、素直な声が聞かれた。

ニューヨーク育英インターナショナルスクールでは、日本文化を知識として学ぶだけではなく、実際に体験し、感じ、その意味を言葉と結びつけて理解することを大切にしている。多文化が交差するニューヨークという環境にあるからこそ、日本の行事や習慣を客観的に見つめ、その良さを深く理解する学びが可能となっている。
今回のもちつき大会を通して、子どもたちは日本文化を「知る」だけでなく、「体験する」ことで改めて日本の行事や習慣の良さを実感した。こうした体験の積み重ねが、将来、世界の中で自分のルーツを語り、他者の文化を尊重して生きていく力へとつながっていく。