学園から４５分ほど離れたキャンプ場にて行われる年長児のお泊まり保育は、子ども達が幼稚園に入ったときからずっと楽しみにしてきた一大イベント。自分の体よりも大きな荷物を抱えて登園した子ども達は、期待と不安が入り交ざった複雑な表情をしていました。でも到着して森での自然探検や広場での自由遊びや虫探し、メインイベントキャンプファイヤーなどを楽しむ間に不安はすっかり消えてました。みんなで行ったカレーの材料のお買い物。自分たちの手作りカレーも「今までで一番美味しい！毎日お泊まり保育したい！！」と大喜びでした。夜は日中の楽しい思い出を胸に友達と話を楽しみながらあっという間に夢の中でした。一晩一緒に過ごした友逹や先生と絆が深まり、自立心や自主性が大きく育った子ども達でした。幼稚園に戻り「修了証」を手にした子ども達のお泊り荷物は、出発日よりも心なしか小さく見えました。

　10月の中旬、年長組の1年の折り返しに、子ども達に小学生になることを意識してもらおうと、小学部の授業を見学に行きました。子ども達は待ちに待った小学部の見学の日だったので、つばを飲み込む音が聞こえるほど静かに、目をキラキラさせて授業に聞き入っていました。1年生は国語。漢字の「大」を一緒になぞってみたり質問に答えたりして、未来の自分の姿を思い浮かべていたようです。「先生と同じことをノートに書いてる。」「先生、字を書くの早い！」｢お勉強してみたいなと思った｣、｢早く小学生になりたいなと思った｣など、いろいろな発見があったようです。半年後には一年生。特別な刺激を受けたようです。５年生では「小学校ってどんな事するの？」と○✗クイズ形式で質問に答えて頂きました。「宿題はたくさんあるんですか？」など、？（はてな）を優しく教えて頂きました。子ども達には小学生に向けて、やる気を蓄えてほしいと思います。素敵な感想がいっぱい出てきた一日でした。

　11月には幼児部小学部合同の学園祭が開かれました。年長組では今年は「オズの魔法使い」の劇に挑戦しました。子ども達と題材を選ぶのに、色々な本を一緒に読み演目を決めました。セリフや動きも子ども達が考えて進めました。劇練習を始めた10月中旬頃、「オズの魔法使い」の劇をやると発表した時、子ども達が歓喜に湧いた時のことを思い出します。あれから約一か月、思えば子ども達のやる気はずっと変わらず、常に100％でした。「先生、今日は劇の練習やらないの？」「先生、僕バスの中でも歌の練習しちゃったよ。」と、毎日子ども達が劇に集中している思いが伝わり、楽しんでいることも感じられ、その思いを大切にしながら取り組んできた日々です。当日は、笑いあり涙ありの「オズの魔法使い」の劇を、見事に演じてくれて、大成功のもとに終わりました。大勢のお客さんの前でも、堂々と演じた子ども達に、大きな拍手を贈ります。