2009-2 6th Grade Class
理科の学習「土地の作り」に関連して、六年生は自然史博物館とインウッド・ヒルパークに校外学習へでかけました。授業では実験を通して水の流れの働きによって地層ができることを学びましたが、博物館では、地層の実物を見ながら、その復習をしました。また、熱や圧力によってできる様々な変成岩も見ることができました。熱心なボランティアの女性にも出会い、みんな英語での説明に熱心に耳を傾けていました。館内のカフェで昼食をとった後はマンハッタン北部のヒルパークへ移動。ハドソン川とハーレム川の分岐点にある公園で、博物館でみた変成岩を自然の森の中で見ることができました。十二月でしたが日差しも暖かく汗ばむくらいのよい気候に恵まれ、駆け足ではあったものの丸一日かけた校外学習で、6年生達は色々な発見ができました。
今年の六年生の学園祭での出し物は、富山和子著「森は生きている」をもとにした創作劇「森と共に生きる―命のつながり」でした。森の中にある祖父の家でよく夏を過ごした少年が、成長し材木資材会社を立ち上げ豊かな森を伐採。それが様々な災害の引き金となるなかで、主人公は森の大切さに気づいていくという社会的な内容を盛り込んだ筋書きでした。五人の六年生は、一人何役も兼ね、台詞も長かったのですが、練習をこなすうちに気持ちを込めて表現するようになりました。そして、練習の合間を縫って制作したのが森林の背景画です。理科の校外学習ではインウッド・ヒルパークで森の散策を経験しました。木漏れ日や散策路の脇に見えたきのこなどを思い出しながら自分達の森のイメージもつむぎ合わせた作品となり、発表を盛り立てました。
学園祭の練習で忙しかった二学期ですが、その発表を立派に成し遂げた後は、学習に集中しました。国語科では、「平和のとりでを築く」の説明文を読み、原爆ドームの保存活動から人々の平和への思いを知りました。そして一人一人が原爆に関連したリサーチをしながら、自分達の平和への思いも盛り込んだ新聞作りに取り組みました。ちょうど社会科の授業では「長く続いた戦争と人々のくらし」に入りました。「どうして歴史を勉強するんだろう。」と尋ねる児童もいましたが、ことに近・現代史を学ぶことは、戦争と平和について考えることにつながるのではないでしょうか。一学期には「平和」をテーマに移動教室に出かけてホロコーストについても学んでいます。新聞作りへの取り組みが、一つの教科に限らず、これまでの学習の大きなまとめになりました。