ニューヨーク育英学園の二大行事の一つが学園祭です。例年は大きなステージ上で演技する学園祭ですが、今年度はグリーンスクリーンを前にYouTubeのライブ配信での開催となりました。４年生の発表のテーマは「夢」と「未来」。子ども達が考えた「10年後や自分が大人になった時に創りたい未来」を形にする、魔法使いのオリジナル劇です。単なる演劇の練習だけでなく、全５０シーン以上の手書きの背景画を描いたり、グリーンスクリーンを使った演技や演出を考えたりと、子ども達は一丸となって発表を作り上げました。そして、本番では画面の向こう側の大勢の観客に向かって堂々と演技することができました。「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」という言葉があります。今は魔法だと思えることも、子ども達が成長した未来で実現していくはずです。あったらいいなという未来のために、自分らしく、そして周りの人への感謝を忘れずに、努力し続けてほしいと心より願っています。

　４年生では、２学期から算数科の反転授業をスタートしました。反転授業とは、子ども達は新たな学習内容を、自宅でビデオ授業を視聴して予習し、教室では演習問題や発展学習を中心に取り組むという学習方法です。４年生の子ども達はこのビデオ「先取り算数動画」が大好きです。担任が色々なキャラクターに変身しながら、子ども達に算数を教えてくれます。中にはドラマのように次回へと続くものや、テレビアニメのような勧善懲悪のものまで種類は様々です。人気は「もう１０回以上見ました」「セリフもほとんど覚えました」などと言われる具合です。学校での算数科の授業は、考え方やより良い方法を話し合ったり、分からなかったことを教え合ったりする時間です。予習をして基礎知識を頭に入れた状態で授業に臨むので、意見の交流は活発に行われます。発展的な学習にも友達と協力しながら取り組む姿はとても清々しいものです。

　１２月には児童会選挙が行われます。５年生からは児童会会長と副会長を１名、４年生からも副会長を１名を児童の投票によって選出します。今年の４年生からは３名の立候補者が出ました。選挙期間では、ポスター掲示に始まり、投票権の無い１・２年生の教室に向けて、こんな学校にしたいという自分の思いを下級生に話しました。選挙当日は各クラスがGoogle Meetに接続し、立候補者・応援演説者によるスピーチが行われました。どの演説もしっかりと準備されており、誰が当選しても安心できる、一人ひとりの思いや考えが強く込められたものだったように感じます。選挙権を持っている他の子ども達も、真剣な表情で話を聞いていました。演説会の後には、一人ずつ廊下に用意された投票所に向かい、厳粛な雰囲気で投票が行われました。そして、立候補者達が緊張した面持ちで朝を迎えた選挙結果発表の日。２０２１年度の児童会副会長は岡田紗來さんに決定しました。４年生全員が協力して、一緒に頑張っていくことを確認できた選挙期間となりました。